ガス濃度調節方法が変わります(A-07→A-09+CO₂吸収剤)ご案内
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A-07廃番と代替品のお知らせ
PDFファイル(2023-10-13 ・ 382KB)
Collabolation of Bioscience and Electronic
CO2耐性のO2センサーを搭載した酸素メーター使用の、ニューバイオニクス(nBIONIX)が完成。センサー寿命は3倍に伸びました。
O2濃度の調整が自由にできます。
がん細胞を培養するには低酸素環境が必須で、これまでは特殊なCO2インキュベーターをはじめ、炭酸ガスの他に窒素ガスや混合ガスなどのボンベが必要な大掛かりな装置が要求されてきました。
それらはイニシャルコストもランニングコストも高価な割りに、低酸素環境を求めようにも通常0.5%が限度で、多くの場合、2%前後にしか到達・維持することができません。
低酸素培養キットは、簡単・便利・迅速・低コストで低酸素培養を行えます。《ガスバリア性パウチ袋》と《ガス濃度調節剤》を用い、0.1~15%の濃度範囲で希望するO2濃度に調節しつつ培養することができます。
操作手順
新バイオニクスの写真
- 《ガスバリア性パウチ袋》の奥へ《O2メーター》を入れ、そのすぐ横に培養液を満たしたシャーレを置きます。
- 《ガス濃度調節剤》のアルミ袋を開封して内袋とWチャック袋からC剤(CO₂吸収剤)を取り出し、それぞれ下図のラインAより入口付近に置き、
- ラインBを《クリップ》を用いて密封すると、パウチ内のO2はわずか2~30分で吸収され、低酸素環境が創出されます。
- O2メーターの目盛を監視し、十数分後、希望するO2濃度に近づいた時点でシャ-レ内の空気をパウチ内の空気と入れ替えます。その後、再度希望するO2濃度よりやや低くなったら、ラインAをクリップで封鎖してO2吸収をストップさせます。
- もしパウチ内のO2濃度が希望する濃度より高くなったり低くなり過ぎた場合は、別途、若干の操作が必要になります。ご相談下さい。
- この培養方法に用いられる器材類は、《ガス濃度調節剤》とCO₂吸収剤以外は繰り返し使用できるので、イニシャルコストもランニングコストもきわめて低く抑えられます。
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BIONIX操作説明書
PDFファイル(2024-06-17 ・ 482KB)
バイオニクス使用方法
新バイオニクス使用方法
キットの内容
商品構成 | nBIONIX-1(nB-1c) | nBIONIX-2(nB-2c) | nBIONIX-3(nB-3c) |
---|---|---|---|
1.《ガスバリア性パウチ袋》 | 小(W155 × L330) (20枚) |
中(W220 × L300) (20枚) |
大(W250 × L400) (20枚) |
2.《A-07N》(ガス濃度調節剤とC剤) | (各20個) | (各20個) | (各20個) |
3.《O2メーター》 | (1台) | (1台) | (1台) |
4.《クリップ》 | 17L(3本) | 24L(3本) | 28L(3本) |
価格(円/税別)
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64,000 | 65,000 | 66,000 |
品番・商品名 | 数量 | 価格(円/税別) |
---|---|---|
1. A-58 パウチ袋 ・小(W155 × L330) | 40枚 | 5,400 |
2. A-92 パウチ袋 ・中(W220 × L300) | 30枚 | 5,600 |
3. A-93 パウチ袋 ・大(W250 × L400) | 30枚 | 6,600 |
4. A-72 クリップ・小/17L | 20本 | 4,000 |
5. A-74 クリップ・中/24L | 10本 | 2,500 |
6. A-75 クリップ・大/28L | 10本 | 2,900 |
7. A-07N(A-09 ガス濃度調節剤とC剤) | 各20個 | 8,000 |
8. 板ゴム(両面テープ付) 15 × 29cm or 15 × 14.5cm |
2枚 or 4枚 | 2,000 |
ガス濃度計 | 数量 | 価格(円/税別) |
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1. O2メーター(OXY-2)(110g) | 1台 | 53,000 |
2. CO₂メーター(バッテリー・ケーブル付) (COZY-1-BN) | 1台 | 94,000 |
3. O2/CO2メーター(Check Mate3) | 1台 | 販売中止 |
BIONIXを使用して発表された論文の例
- 戒田篤志、三浦雅彦 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科
Differential Dependence on Oxygen Tension during the Maturation Process between Monomeric Kusabira Orange 2 and Monomeric Azami Green Expressed in HeLa Cells ( BBRC 421 (2012) 855‐859 ) - 糸井史陽、野老美紀子他 神戸・理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター ゲノム・リプログラミング研究チーム
Offspring from Mouse Embryos Developed Using a Simple Incubator-Free Culture System with a Deoxidizing agent (PLOS ONE Oct.2012 Vol 7 Issue 10 e47512)
このほかにもBIONIXで使われているアネロパック・ケンキ5%という細胞の低酸素実験用のガス濃度調節剤を使って細胞の虚血実験をした論文は多数発表されています。
bionix と hypoxia をキーワードにして検索してみてください。