A群溶連菌、腸球菌、その他レンサ球菌など簡易・迅速鑑別用試薬
商品概要
PYR(L-ピログルタミン酸β-ナフチルアミド、別名ピロリドニル-β-ナフチルアミド)は酵素加水分解により、遊離のβ-ナフチルアミンを放出します。これはPEP試薬を添加した際の色の変化によって検出することができます。
【判定】
赤色を陽性と判定する(右の写真参照)。
オレンジ、サーモン、黄色は陰性と判定する。
【注意点】
- ディスクが湿り過ぎている場合は偽陰性となる。
- 選択培地または同定用の試験培地から菌を釣菌した場合は、偽陰性を生じることがあります。
- トリプトファンを含む培地(例えば、血液寒天培地)で培養した微生物の場合、PEP試薬のインドール反応により呈色反応が影響されます。具体的には、微生物のPYR反応、インドール反応の組み合わせにより、下記の表のような呈色反応を示すことが予測されます。
PYR+ | PYR- | |
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インドール+ | 紫 | 緑色または青緑色 |
インドール- | 暗いピンクまたは赤 | 黄色 |
使い方
1.ディスクをスライド・グラスの上に置き、水で湿らせます。
注)水分が過剰にならないように気を付けて下さい。ディスクが湿り気でスライド・グラスに固定される程度で十分です。
2.試験の対象となるコロニーを、ディスクに塗り付けます。
3.2~5分間室温に放置した後、付属のPEP試薬(インドール)を1滴滴下します。
4.1~2分で呈色反応が起こるのを観察します。
5.暗いピンクまたは赤から紫色の呈色反応が陽性です。
緑色または青緑色そして黄色の呈色が見られる場合はPYR陰性です。
保存
しっかりフタを締めて、2~8℃で冷蔵保存して下さい。
●生化学性状
菌種
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Lancefieldの分類
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PYR
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備考
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Streptococcus pyogenes
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A
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+ | |
Streptococcus agalactiae
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B
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-
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Streptococcus dysagalactiae
subsp. dysagalactiae
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C
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ー
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Streptococcus dysagalactiae
subsp. equisimilis
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A, C, G
|
ー
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Enterococcus spp.
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D
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+
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S. bovis:PYR(-)
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Leuconostoc spp.
|
ー
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||
Lactococcus spp.
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+
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Staphylococcus aureus
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ー
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Staphylococcus intermedius
|
+
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Staphylococcus lugdunensis
|
+
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Staphylococcus schleiferi
|
+
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Aerococcus viridians
|
+
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Aerococcus sanguinicola
|
+
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Aerococcus urinae
|
ー
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品番
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入り数
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価格(税抜き)
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SDL-K1538B
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50枚
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13,000円
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カタログダウンロード
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PYRディスク
PDFファイル(2023-03-07 ・ 959KB)