商品概要
Enterococcus属による感染症の治療において、Enterococcus faecalisとEnterococcus faeciumを迅速に鑑別する意義は大きい。培養後の集落より、PYRや抗原検査などを用いてEnterococcus属の鑑別は可能であるが、E.faecalisとE. faeciumを迅速に鑑別する方法は質量分析器のみである。また、集落の形状やグラム染色初見からの推定は可能であるが、客観性に乏しく経験に左右される。そこで、EF培地などに添加されている2,3,5-トリフェニルテトラゾリウムクロライド(TTC)の還元能を利用したE. faecalisとE. faeciumの簡易の迅速スクリーニング法(TTC法)を確立した製品である。
測定原理
TTCはもともと白色であるが、生理活性のある組織内では脱水素酵素によって還元され、不溶性で赤色の TPF (1,3,5-triphenylformazan,トリフェニルホルマザン)になる。しかし、活性がない組織では呈色は起こらない。TTCをTPFに還元する酵素は様々であるが、電子伝達系のコハク酸脱水酵素やフラビン酵素などがTTCの還元に関与している。
使用方法
1⃣ 37℃で18~24時間、5%CO2培養にてヒツジ血液寒天培地上に発育した菌の1コロニーを滅菌綿棒で採取します。
2⃣ TTC溶液を1~2滴滅菌済み試験管に入れてコロニーを採取した綿棒を浸します。浸した後、綿棒を試験管から取り出します。
3⃣ 室温にて2分放置後、綿球のコロニー付着部の色を確認します。
※長時間の放置は偽陽性を示す可能性もある為、注意して下さい。
判定方法
陽性:赤色に変色 (E. faecalis と推定)
陰性:変化なし (E. faecium と推定)
保存
光を避け冷蔵(2~8℃)にて保存してください。
品番
|
入り数
|
価格(税抜き)
|
---|---|---|
SG-235TTC
|
2mL |
3,800円
|