用途

β-ラクタマーゼ・スクリーニング試薬チップ

β-ラクタマーゼ産生菌はセファロスポリン系抗菌薬などを分解し、その効果を無効にするため、化学療法上重要な薬剤耐性菌となっています。本製品は、腸内細菌目細菌のβ-ラクタマーゼ産生能を3時間で推定することが可能です。

推定が可能なβ-ラクタマーゼは以下の通りです。

  • 基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)
  • メタロβ-ラクタマーゼ(MBL)

RaST-TASの特徴

従来は約18時間かかっていた検査を3時間以内にまで短縮

従来の検査方法では対象の細菌を、推定が可能になる量まで増殖させる必要があり、18時間以上の培養時間を要しておりました。RaST-TASは、対象の細菌が抗菌薬と反応した際に抗菌薬が細菌に有効であった場合、細菌の形態が変化することを基本原理としております。この形態変化が数時間以内に発現することを利用して、その様子をマイクロ流路チップと顕微鏡を用いて、直接観察することで、3時間という非常に短時間での検査を可能にしています。

従来の大型・高額な設備や複雑な操作が不要

従来の細菌検査では、大型・高額な設備を用いて検査が行われる場合や、操作に一定の技術が要されるのに対し、RaST-TASは小型のマイクロ流路チップ・扱いやすい専用ピペッター「FP-01」・簡易の専用顕微鏡「FS-01」・推定を支援する専用画像解析ソフトウェア「FR-01」を用いることで、省スペース化・低コスト化・簡素化を実現しました。

シンプルでわかりやすい解析結果

RaST-TASは薬剤と反応した細菌の形態から結果の推定を行います。このようにシンプルな機構のため、結果は視覚的かつ一目瞭然で、理解し易く、また結果を画像で保存することができます。

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